お宝?それとも…?年代物の機械式時計は持つ人の心次第

父が残した古物の時計たち

洒落者だった父が、手巻き式や自動巻きの腕時計と懐中時計を遺して逝きました。どれも外国のブランド物です。
時計店に見てもらいましたが、なにぶんにも古いもので、あまり高くは買い取れないとのことでした。ならば、とオーバーホールして使ってみることにしました。メンテナンス代はバカにならず、中には代理店から本国スイスへ送って手入れされたものもありました。
ここまでくるともはや道楽の域です。

格に負けた、けれど自信をくれた

使ってみるといくつかのことがわかりました。まず、大ぶりの金属ベルトの時計は私がはめたのではサマにならないということです。私もこれまでに文字盤の大きな男物の腕時計を使ったことがあるのですが、なんというか、格に負ける気がするのです。これは夫がスーツを着てはめてこそ格好がつくものでした。
一方革ベルトの薄い手巻き式の時計は、私の外出時のアクセサリーとなりました。ありきたりなブレスレットよりよほど気持ちを引き立ててくれ、身に着けていると心なしか背筋が伸びて、不思議なことに自信さえ与えてくれました。
懐中時計は夫の山歩きのお供になりました。腕時計は登山のときに邪魔になるそうです。ブランドの力がお守りになってくれるかもしれません。

ひと手間かけて使うのも悪くないものです

さらにわかったことは、使う前から予想していたことですが、クォーツに比べれば正確性に欠けるということです。どうしても毎日少しずつ狂いますので、日々合わせなければなりません。
夫は出勤前に時計を合わせ、私は毎晩寝る前にネジを巻くのが習慣になりました。これをどう感じるかは人それぞれでしょうけれど、私は、何事につけ自動化され便利になった今、なんとも言えず懐かしい、かけがえのないひと時のように思うのです。

ウブロとはスイスの高級時計メーカーです。独創的で華やかなデザインは特にセレブやアスリートに人気があり、「成功者が巻く時計」と呼ばれるほどです。